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第18回 工場や本社の移転・分社で労災保険料は軽減される

【納税通信】 2009年連載(全20回) 「目から‘ウロコ’」社会保険料がコストセーブできる!

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(2009.08.10)

保険料は一番危険度の高い事業に準拠

労災保険の保険料率は、事故の発生確率や危険度が高い事業と低い事業で給付の可能性に違いが出るため、事業ごとに異なります。

危険度の高い事業には保険料率が高めに設定されていますが、複数の事業を営む事業所の保険料率は、その中で一番危険度の高い事業の保険料率が適用されるという点に注意が必要です。
労災保険料は総支払い給料に保険料率をかけて計算するのですが、 ここでは仮に運送業を営むA社を例に挙げ、労災保険料セーブを検討してみましょう。

A社は事務員10人、運転手10人、倉庫作業員10人の事業所で、従業員30人の給料として合計2億7500万円を支払っています 。
運転手や倉庫作業員は危険度の高い業種なので、この事業所の労災保険料率は、すべての従業員に対し一律1000分の11という高い保険料率が適用され、302万5千円の労災保険料がかかることになります。

事業所の危険度を使い分けて節保険を

A社の場合、労災保険料をセーブする方法は二つあります。

一つは倉庫を移転させ、倉庫の作業員と運転手をこの倉庫に属する従業員とする方法です。
もう一つは、分社をして、作業員と運転手の属する事業所と事務員の属する事業所に分ける方法です。

この二つの方法によるコスト削減額に違いはありません。

これは、番地が違えば異なる事業所とみなされること、労災保険料が事業所ごとに決定されることを利用した労災保険料コストセーブの方法です。これで、事務員の属する事業所を危険度の低い事業所とみなすことができ、保険料率を1000分の3と下げることが出来ます。
仮に事務員10人に支払われている給料は3500万円、運転手及び倉庫作業員20人に支払われている給料は2億4000万円とすると、事務員の属する事業所の労災保険料は10万5千円、運転手及び作業員の属する事業所の労災保険料は264万円となり、28万円の労災保険料のセーブが可能となります。

【資料:工場や本社移転によるコスト削減】

労災保険料率は危険度により違いがあり、2以上の事業が混在している事業所は、危険度の高い事業の労災保険料率で計算される。

例)運送業(貨物取扱事業)、従業員数30名(事務員10名、運転手10名、倉庫作業者10名)

  • 事務員に支払われている給料:3500万円
  • 運転手及び倉庫作業員に支払われている給料:2億4000万円  
改善前
  事務員 運転手+倉庫作業者
労災保険率 11/1000
労災保険料 3,025,000円

改善後
事務員 運転手+倉庫作業者
3/1000 11/1000
105,000円 2,640,000円
合計      2,745,000円
年間削減額   − 280,000円
改善策:1

番地が違えば、異なる事業所と見なされる

【従業員30人】
A番地 B番地
事務員10名 運転手10名 、 倉庫作業者10名

番地が違えば、異なる事業所と見なされる

改善策:2

分社する ⇒ 労災保険料は事業所ごとに決定される

【従業員30人】
A番地 B番地
事務員10名 運転手10名 、 倉庫作業者10名

分社する ⇒ 労災保険料は事業所ごとに決定される

(つづく)

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納税通信2009年連載「目からウロコ!社会保険料がコストセーブできる!」

【執筆者】
保険サービスシステム株式会社 部長
保険サービスシステム社会保険労務士法人 代表社員

特定社会保険労務士  馬場 栄 (ばば さかえ)

馬場 栄

年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。「労務リスクをなくし、中小企業を守る」を使命とし、その経営者側に立つスタンスが高い評価を得ている。

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